不思議な明るさのある作品

 ベルガリアード物語の2冊目です。はじめのうちはタイトルが内容とあっていない感じを受けましたが、終わってみれば、まさに納得のいくタイトルでした。
 ベルガラス一行は、また人数が増え、行く先々でさまざまのトラブルに見舞われます。起こる出来事も、物語全体としても事態は深刻ですが、不思議と明るさを失わないのがこの話の良いところですね。主人公のガリオンも少なからぬものを背負っているわけですが、まわりの大人のお陰か深刻一辺倒にはなりません。かれは今回ちょっと髭が生えかけたりして、またそれ以上にあらゆる出来事のために内面的にも大人になってゆくことを余儀なくされます。全体に前巻比魔法度アップ気味な感じです。
 次巻が楽しみですね。ちょっと分厚いので気合がいりますが。