ハチミツとクローバー(8)

ハチクロの8巻です。
相変わらずのリリカル路線は健在です。

鳥取と東京を行き来したり、北海道に場面が移ったりと場面間の移動距離のやけに多い今回、話もぐぐっと進みます。今回の主役は多分あゆちゃんですね。彼女のくるしい片思いに新たな展開が訪れます。
苦しいけれど、ほんとうに結論が出てしまうよりはマシ、なんていう状態は、いつまでも続くわけにはいかないのです。そうして、また別の少し様子の違う痛みがやってくるのです。
この話はいつも、パロディ風味な奇妙なノリを含みつつ、根っこのところは大変にリリカルで、つぶやきのような詩のようなモノローグがせつなくて、ほんの少しだけ気恥ずかしいですね。
格好は良くないけれど、いっぱいいっぱいの彼らが少しだけうらやましい感じがしますね。実際にそういう状況になったら、うらやましいどころの話ではないんでしょうけれども。